チャオ!【ドッグライフデザイン アプリシエ】
アロマ&ドッグマッサージセラピストの櫻井裕子です。 >このブログが初めての方はココからどうぞ~♪
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)のワンちゃんを担当したメンテナンスドッグマッサージ®ドッグマッサージスクールの生徒さんから、
「この病気の犬はマッサージをしてもいいかどうか?」
というご質問をいただきました。
このブログの読者さんも愛犬がクッシング症候群を持っているというケースもあると思いますので、今日のブログはこの病気とドッグマッサージの関係にインサイト!
そもそもクッシング症候群ってどんな病気?
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)は犬がかかりやすい内分泌系(ホルモン)の病気の中でも最もかかりやすい病気と言われています。
腎臓の隣にある小さな臓器・副腎の一部である「副腎皮質」が働きすぎて必要以上にホルモンを分泌してしまう病気です。
※水を大量に飲むかどうかの目安として1日あたりに体重1kgに対して100㏄以上飲むと多飲とされます。(例:7㎏の犬なら700cc)
香蓮ねぇさんが子宮の病気になったときにも、多飲かどうか確認されましたので、女の子で避妊手術をしていないワンちゃんはお水を計ってあげるようにするといいかもしれません。
病気が進行すると、高血圧 皮膚病 膵炎 糖尿病 などの合併症が現れることがあります。
■ストレスに対処
■免疫や炎症を抑制
■糖代謝を調整
■血圧を正常に保つ
■様々なホルモンを分泌する
コルチゾールって?
副腎が分泌してる数種類のホルモンの中でも副腎皮質から出ているコルチゾールは、体をストレスから守るために分泌されています。
■ストレスで脳がダメージを受けないようにストレスと闘うために必要なブドウ糖を脳に送る。
■筋肉を分解して糖に変え、脳に送る。⇒筋肉がやせてきて動きたがらないにつながります。
■やる気を出してくれる
脳の下垂体から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が分泌されて副腎皮質に「コルチゾールを分泌しなさい!」という指令が出ることでコルチゾールが分泌されます。
下垂体に腫瘍があるなどのトラブルで、副腎皮質にうまく指令が送れない場合もクッシング症候群の症状が出ることがあります。
クッシング症候群の犬はドッグマッサージをしてもいいの?
■クッシング症候群の合併症である高血圧がある場合は、マッサージを避けたほうがいい場合があります。血圧が高い場合は基本的にはマッサージは禁忌とされています。
■下垂体や副腎に腫瘍がある場合には、マッサージで血流やリンパの流れが良くなると腫瘍が大きくなる可能性があります。
■コルチゾールは血流にのって体の必要な部分に届けられますので、コルチゾールの分泌が過剰な状態のクッシング症候群の犬の場合、マッサージによる急な血流増加による体への影響が全くないとは言い切れません。
獣医さんにご相談いただき、マッサージの許可が出ている場合にはコリが気になる一部分だけマッサージするなど時間を短めに行うと良いと思います。
■ドッグマッサージを受けたい、愛犬にやってあげたい理由の一つとして「老犬になってきて筋肉が落ちてきてあまり歩かない」ということがきっかけになることがあります。クッシング症候群がある場合、コルチゾールの分泌過剰が筋肉を細らせている可能性がありますので、先にそちらの治療を行ってください。
クッシング症候群に限らず持病がある犬の場合、ドッグマッサージを受けていただく際には獣医さんに確認をしてからマッサージを行うようにしてください。
クッシング症候群がある犬の場合について、「ドッグマッサージをしてもいいかどうか」を検証してみました。
こういう検証をする場合、体の中で何が起きているのかを知った上で考えていく必要があるため、体のしくみを知っておく上で生理学を勉強しておくと便利です。
きちんと効果的なドッグマッサージをしていくには、骨格・筋肉・神経の解剖生理学の知識をメインに学習していきますが、特に将来ドッグマッサージセラピストとして活躍したい方たちは内臓の働きや内分泌系の働きを学習しておくと、飼い主さんからのご相談にも理論立てて説明ができると思います。
参考サイト
ワンペディア:https://wanpedia.com/cushing_syndrome5/
副腎皮質が疲労の原因:http://fatigue.hajime888.com/f018.html
ヘルスUP NIKKEI あなたの「副腎」疲れていない?体調不良の原因に https://style.nikkei.com/article/DGXDZO66578430Y4A200C1MZ4001
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